「神狩り2」を読む2005年07月26日 17:54


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   著者 山田 正紀
   徳間書店
   「神狩り2」リッパー
   2005.3.31刊
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 1974年のデビュー作「神狩り」の衝撃から30年、待ちに待った続編である。島津圭介と共に置き去りにされて呆然としたままの読後感の寂寥さが今回の作品で埋まったかというと残念ながらそういうわけにはいかなかった。作者いうところの戻ってきたブーメランをもっともっと投げて欲しいところだ。

 言葉と文化がメインの社会科学的アプローチから一転、脳科学の最新研究をベースに隠れた神をあばこうとしている今回の作品。『人間の脳は神を隠すためにある』
 たまたま昨年脳科学関係をさらう必要があったので本文中の展開もついていくことができた。というか、知っていたのでその展開をわくわくしながら楽しめることができた、というべきだろうか。最先端の知識・技術を物語の中に組み入れながらそこに微妙なずれを埋め込んで仕上げられた作品というのはSFの醍醐味でもある。
 そういう意味での知的興奮を誘う作品であることはデビュー作と同様である。
 リズムも軽快であとがきで作者が”「カッコいい」SFに回帰することができた”という言葉には同意できる。だからもっとカッコよく、もっと神を追いつめていくのが見たかった、というのは読み手のわがままであろうか。