「やんごとなき読者」 読了2010年02月04日 23:42

やんごとなき読者 
 アラン・ベネット著 市川恵理訳 白水社
 原題「The Uncommon Reader」 Alan Bennet


エリザベス女王が本を読み始めたら・・・・

移動図書館、首相をはじめとした周囲の反応、
読んでいくに連れて変わってきたこと

イギリス社会(女王を取り巻くいろいろとか、大臣たちとか著名人とか)を斜めに切った部分は、想像の翼のままに流して、くすくす笑ったり、と、これが、この本を一気に読んでしまう魅力。

○○の「△△」という本は、こんなところが・・・、との女王の感想部分に対して、同じ本を読んだ側からのニヤリ。


もう一つは、まるで本を読まなかった人間が本を読むようになったらどのように感じたり変わってくるか、と言う部分での共感。

まず読む。
興味を持って似たような本に手を出す。
手当たり次第に読もうとするも、読めない(わからなかったり歯ごたえありすぎたり)段階を経て、さらにどんどん読んでいくと、いつか、読むことのできなかった本を読めるようになる。
感じ方、考え方が広がり、今まで見えなかったのの感じなかったのもがわかるようになる。
感想を書き留める。
さらに読む。

そして自分の言葉で語りたくなる。


「あるある」と本好きなら誰でもこの流れに頷こうというもの、かくいう私も仲間入りの一人だ。

Common Readerだけれど、本はずっと読み続けたい。

この本は、娘経由で知ったもの。

本は受けとる側に用意があれば、どんなにでも広がりがある。
新たな出会いも旧友との出会いも共に楽しみにしよう。

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