椎名 誠 講演会 「本の力、本の夢」(3)2010年02月05日 23:36

平成21年度市原市中央図書館
  文学講座・特別講演会

  椎名誠 「本の力、本の夢」

  2010年2月5日 14:00-15:30


雑感

むかーし、むかーし、そう、椎名さんがサラリーマンやめて作家になって間もない頃、「哀愁の町に霧が降るのだ」が出版された頃、当時新宿ロフトの対談、椎名&木村弁護士の日に仕事帰りに飛んでったっけ。

「本の雑誌」もまだ不定期刊でそれでもそろそろ届いてますか?(配本隊大活躍)と行きつけの書店で聞いていた頃。

小さな書店でもこだわりのあるところだったので、あれこれ買っているとこちらの興味も伝わり、週に数回はのぞいていたから「好きそうな新刊入りましたよ」などと言われて、確かにおもしろそうと、そのまま帰りの電車用に持ち帰りしていた頃。


そのころからの、そして「本の雑誌」がらみの椎名誠の印象が強いので、今日の講演の始まりは、ちょっと“大人に作った感じ“の椎名誠だった。

一人称「ぼくは・・・」と語り始め、市原は初めてだけれど運転してきながら、千葉の高校時代柔道部での大会、市原の高校と対戦して一回戦で負けたことを思い出した、など、語りが柔らかい。

図書館の企画・文学講座だし、テーマが【本】、やはり「さまよえる湖」から話が始まった。高校時代に購入した全集の値段¥580と言ったあと「当時ですから」と続けて言葉を切ったけれど、その言葉に隠れていたのは今より昔だから安く感じるでしょ、だったのか、高いでしょだったのか。会場雰囲気は(安い)の方が多かったかな。いや当時としてもいい値段だったと思うけれど、と、心の中でつっこみ入れる。

TVの企画番組などでの旅の探検・秘境の話になり、
「○周年記念番組、とかだったけれど、今の芸人が行きました、さあここでクイズです、とかいう番組と違って、N○Kのドキュメンタリーみたいにしっかりとした作りで・・・・」
と、変化球で鋭さを加える。

アナコンダ・オオアリクイでもりあがり(わあ、そうなんだ、すごい、知らなかったぁ・・・などなど)多機能の携帯電話や魔法瓶・電子ポットのボタンの話で笑いが起こるようになった頃だったろうか、

「ぼくは・・・」が、「おれ・・・」に変わる! こともあったりしてので

わーい、椎名さんが戻ってきたよぉ、とうれしくなる。

「予定したこと全部話せなかったけれど」と言いながら、最期は力業で講演テーマ「【本の力、本の夢】に持っていったようなところもある。

テレビについては思うことあるんだろうなあ、そりゃそうだろうなあ。

でもあちこちに飛んだ旅の話やあれこれの話、椎名さんの生き方がまさに【本の夢】だし、本を力にしてきた人なんだよね。

「質問のコーナーを・・・」とか言いながら、「時間ないし、質問なしでいいですよね」と講演を終わりにしていくあたり、司会のいうところの“椎名誠先生”ではない、たき火が大好きなビールが大好きな“椎名誠“がそこにいた。


昨日読み終えた「やんごとなき読者」と共通の言葉

  【本】
  読むことでの変化

私もまた、まだまだ、読もう。

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