吉田拓郎コンサート 20052005年10月29日 21:22


10月28日(金) 東京国際フォーラム
「TAKURO&his BIG GROUP with SEO2005」

拓郎 & 瀬尾一三指揮する22人編成のビッグバンド
全国ツアー最終日 追加公演

「恋唄」から始まったコンサート、語りも交えて全力で駆け抜ける。「『還暦』『癌』という言葉を消したい」と元気な拓郎、来年に予定されている30年ぶりの【つま恋ライブ】、30年前とは違う意味で(死者がたくさん出る)話題になるだろう、など、会場大いに沸く。

29年前、その場で私も「人間なんて」一緒に歌ってた。 渋谷公会堂や武道館でのコンサートにも行った。深夜放送かじりついて聞いていた。
時が流れていまに在る。

会場内、同じような人が大勢いるのだろう。私と同世代(もしくは少し上)の世代が目立つ。若い人の姿の方が少なく、夫婦で、友人同士で、と連れだった方も多い。スーツ姿の男性もかなり目立った18:30開演という、丸の内仕事帰りの方も駆けつけたコンサートだ。

懐かしい曲もたくさん。
「春だったね」「今日までそして明日から」「線香花火」「リンゴ」
衣装替えに袖に戻っている時間にバンドの伴奏でステージに歌詞写し出され会場全体が歌になった「夏休み」
ラストの「人生を語らず」は会場内オールスタンディング。そのままアンコールにつづき2曲目のアンコール「落陽」で終演。
3時間弱が一瞬のうちだ。

追加公演ということもあり、拓郎の語りの中に「これは追加公演なので・・・」という言葉がよくでてきた。「今日は青春について語ってみましょう、フォーラムのように」とも。向こう側の人、こちら側の人、友達のことなどなど。共に興じ共に大拍手。


クラシック関係のコンサート(子育て中も含む)と、山下洋輔氏のコンサート(近年)は行ったりはしていたものの、この種のライブ、20数年ぶりかな。思いっきりの後うち手拍子も久しぶりだった。
ここのところ観ている芝居は3時間近くかけてのエンディングまで、一瞬一瞬も見逃せないが幕が下りるまで感動の表明は心の中で熟成させている(拍手は最後にっていうことをおかしな言い回しで言わなくても>自分)。

拓郎のコンサート、一曲一曲が真剣勝負、むき出しのとがった言葉が音と共に飛び込んでくる。

芝居は他の世界への浮遊から感動を味わっているのに対し、今日のコンサートは自分のいきざまも歌を聴きながら回転してのぎっしりさ。

振り返りまた歩む、現実の一歩の力だ。


それにしても、相変わらす拓郎のコンサートは野太い男性の声がどっさり飛ぶ。黄色い声が飛ばないわけではないけれど、ね。

○△の座席を△○と間違えて、その座席の方に言われるまで気づかなかった上に、ふだんだとわかる外ポケットに入れるチケットを鞄の中に詰めた3冊の本の隙間に紛らわしてしまって、自分本体の座席にたどり着くまで冷や冷やの汗、とんでもない失敗反省。ご迷惑おかけしました。